工芸美術館
工芸美術館は今日、エルベ川とブドウ畑に挟まれた牧歌的な風景にたたずむピルニッツ宮殿の中にあります。バロックの香りに包まれる中、館内には技巧を凝らした宮廷独自の工芸作品や幅広く集められた地方の、あるいは、国際的な工芸作品が500年の歴史をもって展示されています。
アウグスト強王の玉座、選定候の部屋に使われていたすばらしい銀製家具や美しい彩りが冴える中国様式の漆喰家具などの展示物からは、ザクセン宮廷生活を覗き見ることができます。絵付けやぜいたくな研磨が施された宮廷ワイン用グラス、ダマスク織り、刺繍飾り、レース、イタリアのマジョリカ焼き陶器やデルフト陶器のコレクションにより、いっそう詳細な宮廷生活の様子がうかがえます。
数多く展示されているドレスデン・ユーゲントシュティールの作品やドイツ・ヘレラウ工場の組み立てラインで生産された家具“マシーネンミョーベル”は工芸美術から近代工業デザインまでの歴史を案内してくれるこの博物館のハイライトです。そしてこれらの作品はドレスデンが近代工芸を生み出す役割を果たしたことを示すものです。ピエロ・フォルナセッティ、倉又四郎、ロン・アラッド、デイル・チフリほか多くのデザイナーによる作品が同時代のデザイナーたちの創作力を感じさせます。
